象徴的な
2005年 04月 28日
<訃報>安部英さん88歳=元帝京大副学長 薬害エイズ事件
●血友病の事
当事者か担当した医師ならちゃんと覚えているんだろうけど。
記憶に頼って書く。
大昔は、採れたてのまだ暖かい血をそのまま点滴する。
不要な成分が大量に入っている上に必要な成分はほんのわずか。
過剰な鉄分が内臓に沈着したり、肝心の成分が薄くってダメダメだが、これしかなかった。
(仮に1本分の必要な成分の濃さを「1」とする。)
その後、ちょっと進化して、「血漿成分」だけを入れるようになった。
過剰な鉄分もなくなったし、今までと同じ成分を入れるのに半分で足りる。
(成分の濃さは「2」)
次に結構素敵な「クリオプレシピテート」ができる。
手作業でも作れなくはないというお手軽さが素敵。
(成分の濃さは「10」)
さらに、Cornという人が発明した血漿成分の抽出法が世界中でバカウケ(死語)。
大量生産が可能になる。
しかも、不要な成分がとっても少ない。
言い過ぎかも知れないが濃さはある程度自由に決められる。まぁ医薬品だから規格があるので(成分の濃さは「100」)
更に精製度が向上し、医薬品として安定するような技術が向上して
(成分の濃さは「250・500・1000」)
最新の技術では、ネズミの細胞を使って、医薬品が作れるようになった。
人から採取した訳じゃないので、免疫ができることもある。
クリオプレシピテートまでは、どう頑張っても自分で投与できないので、病院で点滴してもらわないといけなかったんだけど、それより新しい薬は、糖尿病の自宅投与のように自分でも何とか対応できるような製品になった。
20年ほど前からは、政府公認で自宅投与ができるようになった。
こいつは、とっても素敵なんだ。仕事を休まなくても投与できるんだから。
でね、
当時、日本で血友病の治療のための【日本】の原料で、【日本】で作られていたのは「クリオプレシピテートと呼ばれる製品だけ。
つまり、選択肢として、
すごく便利だけど、HIVが感染する可能性のある外国製の原料を使った製品を使うか、
成分が薄くて、不純物が多くて、休んで病院で点滴してもらわないといけない製品を使うか、
っていうシャレにならない究極の選択を迫られた訳。
(投与せずに、重要な器官からの出血で死んじゃうとか、関節で出血して手や足が不自由になるという別の選択肢もあるけど、究極の選択に変わりはない)
ここから個人的意見
冷たいかも知れないけど、日本製のクリオプレシピテートは、量産しても患者全員には回らなかったらしい。
だったら、「トリアージ」を血友病の世界に導入して、軽度の血友病の人にだけでも感染の可能性の少ない(多分、当時だとまず間違いなく感染しない)クリオプレシピテートを投与してあげたら、HIV感染者が減らせられたんじゃないかと思う。
【念のために書いておくけど、重度の人は感染しても仕方がないなんてことは決して思ってないからな。】
究極の選択を迫らなくちゃならず、かと言って患者に迫れない医療業界の人には、ちょっと同情のような物を感じる。
●BSEやアメリカの圧力
HIV入り抗血友病製剤(and原料)の輸入の時も、表立っては、「安全性に問題はないし、現状で輸入しなければ患者が死ぬので、絶対に輸入しなければならない」と日本側から要請した形になっているらしい。
だが、当時アメリカでは、感染しないように加熱してHIVを殺した製品が使われるようになっていて、加熱していない原料が余っていた事などから、原料メーカ(?)からの【経済的事情】で、日本への輸出圧力がアメリカ国内で高まっていた事も指摘されている。
完全に現在のBSE未検査牛の輸出と同じ構図じゃねーかよ。
再び轍を踏むのかい? > 日本のエラい人
2匹目のドジョウを狙っているのかい? > アメリカのエラい人
こういう時期に死んだ安部英は、このBSE問題を自身のHIV問題と関連してどう思っているんだろう。
できれば、この訃報(?)をBSE問題に携わる人間には深読みして自分の考えを再検討してくれる事を望んでるよ。
参考にした資料
http://mmh.banyu.co.jp/mmhe2j/sec14/ch173/ch173f.html
http://www.jcph.jp/hemo/particular/#02
http://www.t3.rim.or.jp/~aids/essay12.html
●血友病の事
当事者か担当した医師ならちゃんと覚えているんだろうけど。
記憶に頼って書く。
大昔は、採れたてのまだ暖かい血をそのまま点滴する。
不要な成分が大量に入っている上に必要な成分はほんのわずか。
過剰な鉄分が内臓に沈着したり、肝心の成分が薄くってダメダメだが、これしかなかった。
(仮に1本分の必要な成分の濃さを「1」とする。)
その後、ちょっと進化して、「血漿成分」だけを入れるようになった。
過剰な鉄分もなくなったし、今までと同じ成分を入れるのに半分で足りる。
(成分の濃さは「2」)
次に結構素敵な「クリオプレシピテート」ができる。
手作業でも作れなくはないというお手軽さが素敵。
(成分の濃さは「10」)
さらに、Cornという人が発明した血漿成分の抽出法が世界中でバカウケ(死語)。
大量生産が可能になる。
しかも、不要な成分がとっても少ない。
言い過ぎかも知れないが濃さはある程度自由に決められる。まぁ医薬品だから規格があるので(成分の濃さは「100」)
更に精製度が向上し、医薬品として安定するような技術が向上して
(成分の濃さは「250・500・1000」)
最新の技術では、ネズミの細胞を使って、医薬品が作れるようになった。
人から採取した訳じゃないので、免疫ができることもある。
クリオプレシピテートまでは、どう頑張っても自分で投与できないので、病院で点滴してもらわないといけなかったんだけど、それより新しい薬は、糖尿病の自宅投与のように自分でも何とか対応できるような製品になった。
20年ほど前からは、政府公認で自宅投与ができるようになった。
こいつは、とっても素敵なんだ。仕事を休まなくても投与できるんだから。
でね、
当時、日本で血友病の治療のための【日本】の原料で、【日本】で作られていたのは「クリオプレシピテートと呼ばれる製品だけ。
つまり、選択肢として、
すごく便利だけど、HIVが感染する可能性のある外国製の原料を使った製品を使うか、
成分が薄くて、不純物が多くて、休んで病院で点滴してもらわないといけない製品を使うか、
っていうシャレにならない究極の選択を迫られた訳。
(投与せずに、重要な器官からの出血で死んじゃうとか、関節で出血して手や足が不自由になるという別の選択肢もあるけど、究極の選択に変わりはない)
ここから個人的意見
冷たいかも知れないけど、日本製のクリオプレシピテートは、量産しても患者全員には回らなかったらしい。
だったら、「トリアージ」を血友病の世界に導入して、軽度の血友病の人にだけでも感染の可能性の少ない(多分、当時だとまず間違いなく感染しない)クリオプレシピテートを投与してあげたら、HIV感染者が減らせられたんじゃないかと思う。
【念のために書いておくけど、重度の人は感染しても仕方がないなんてことは決して思ってないからな。】
究極の選択を迫らなくちゃならず、かと言って患者に迫れない医療業界の人には、ちょっと同情のような物を感じる。
●BSEやアメリカの圧力
HIV入り抗血友病製剤(and原料)の輸入の時も、表立っては、「安全性に問題はないし、現状で輸入しなければ患者が死ぬので、絶対に輸入しなければならない」と日本側から要請した形になっているらしい。
だが、当時アメリカでは、感染しないように加熱してHIVを殺した製品が使われるようになっていて、加熱していない原料が余っていた事などから、原料メーカ(?)からの【経済的事情】で、日本への輸出圧力がアメリカ国内で高まっていた事も指摘されている。
完全に現在のBSE未検査牛の輸出と同じ構図じゃねーかよ。
再び轍を踏むのかい? > 日本のエラい人
2匹目のドジョウを狙っているのかい? > アメリカのエラい人
こういう時期に死んだ安部英は、このBSE問題を自身のHIV問題と関連してどう思っているんだろう。
できれば、この訃報(?)をBSE問題に携わる人間には深読みして自分の考えを再検討してくれる事を望んでるよ。
参考にした資料
http://mmh.banyu.co.jp/mmhe2j/sec14/ch173/ch173f.html
http://www.jcph.jp/hemo/particular/#02
http://www.t3.rim.or.jp/~aids/essay12.html
by 8823_nazo
| 2005-04-28 02:51
| 重箱の隅っこ